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キャラ付けされてもいい人  募集中(゚Д゚)
by Z_oldriver
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Episode4:再会、そして別離
どうもどうも(´ω`)ノ
実はですね、こっちで使ってたパソコンが
昼間にいきなりお亡くなりになりまして(ノ∀`)

しょうがないんで親の作業用パソコンをちょっと借りて
明日UPしようと思ってた今週分を今日うpしちゃいます!!(・ω・)

というわけで第4話であります(゚∀゚)読んでやってくださいなっと
しかしながらレス返しは向こう(東京)に戻ってからになります
やっぱ自分だけのパソコンじゃないんでね(´ω`)

ま、とにもかくにも第4話、お楽しみくださいなっと!(゚∀゚)

*注意事項
この小説はあくまでも創作です
物語や内容はゲーム[ラグナロクオンライン]のシステムとは
離れている部分も多々あり、前述の俺脳内設定で運用されている世界です





[Episode4:再会、そして別離]

「クク…君達はどう思うね?
 もし……アレを超える正に最強の兵器が生み出されているとしたら…」
「何だと…?」

確かに、倒す事は出来た
だが、それはあくまでもあそこまで全力を出したから
常時あれだけの力を出す事が出来るかと言われれば

それは不可能

そんな相手を更に上回る力を持つバケモノが作り出されている?
「ケッ…よくもまぁそんなでまかせが出てくるもんだ」
「フフフ…それは君達の願望ではないのかね?」
「……チ」
何も言い返す事が出来なかった
もしもそんな物が存在すれば、自分達でどうにか出来る保証はない
「まぁ未だ問題を抱え、実験段階ではあるがね…
 開発に成功すれば私達は世界を手にする事すら可能になるだろう」
「随分と大きく出たものだ、とうに狂った輩には相応しい野望かもしれんが」
時雨が吐き捨てるように言い放つ
「これはこれは、手厳しいお嬢さんだ…
 しかしこれは決して幻想などではない、正に世界を変える事が出来る力となる!
 今思えば2年前か…アレには感謝しなければなるまいな…クククククク」
「…!美亜さんの事!?」
「さてな…失敗作の名前など覚えてはおらんよ」「テメェ…!」
「だが、私としては実にありがたかった。やはり人間を調教するだけでは限界がある…
 心を消す事に成功したと思っていても結果はあの通り
 やはりヒトという素材のままでは完成には至らぬと証明してくれたからな…」
「貴様ッ!!」
「フハハハハハ!!既にこの『牧場』は『生産』を終了した
 最早ここを破壊されたとて組織には何の影響もない…
 今必要なのは『新たな素材』を確保する為の場所だ
 わかるかね?要求される『牧場』の性質が違うのだよ!」
「何なの…おかしい!おかしいよ!!貴方には人としての心がないの!!」
ミアの必死の叫びにもクロイツェンは全く動じる事なく言い放つ
「何を言うかと思えば…私程純粋な人間もそうはいないだろう…?
 自らの知的欲求を満たす為、私はこれ程素直に生きている…
 求める物を得る為に生きる…実に人として正しい在り方ではないか!!
 クククククク…フハハハハハハハハ!!!!!」
「ふざけるなぁぁぁぁぁッ!!!!」
ゼットの絶叫が響く中

やはり笑っていた

その瞳は、既に狂気に染められて

しかしその存在を『悪魔』は許しはしなかった

「…さて、私は忙しい。ここらで失礼させてもらうよ」
「待ちやがれッ!」
ウィンドが瞬間的に振り抜いた剣から斬撃が飛ぶ!
「おっと!」
しかしフワリと風に舞うように空中を飛ぶクロイツェンには当たらない
「んー…残念残念…」「や、野郎ッ!」
あっという間に遥か上空へと昇って行く
「ハハハハ…では諸君、ごきげんよう…」
このままでは逃げられる…!そう思ったとき


彼らの背後から、一発の銃声が鳴り響いた


「な…に……?」
そしてそれは的確に、奴を捉えていた
ドサリと音を立てて墜落するクロイツェン
「が…は…き、貴様…!」
ガチャリ、と排莢の音が後ろから聞こえ、それが近づいてくる
「あ…あ…」
ミアは混乱していた、だってそこには
「美亜…さ…ん?」
突然姿を消した彼女が、立っていたから
「お…おのれ……やはり…貴様……」
体を震わせ、何とか言葉を搾り出すクロイツェン
「……」
何も言わず、瀕死のクロイツェンに銃を向ける美亜
「美亜さん…」
近づけなかった。まるで違う、自分の知っている美亜と
「…お久しぶり、博士」
「ククク…失敗作如きが…私を殺すのか…
 ハハハハハ…だがもう遅い…既に…私の最高傑作は…!」
だが、その言葉は最後まで放たれる事なく、乾いた銃声にかき消され
「ッ!!」
ミアや美里は思わず顔を背けてしまう
銃弾は的確にクロイツェンの頭部を捉えていた
その傷痕からはグズグズと、黒い煙のような物が上がっている
しかしその様子を見ながらも、美亜は顔色一つ変える事はなかった
「……さよなら」
全員が呆然とする中、言い捨てるようにして立ち去ろうとする美亜
「おいこら!!待てや!」
それを最初に呼び止めたのはウィンドだった
「美亜さん!私達、ずっと美亜さんの事探して…!」
「……あはは、残念。この空気で黙って行ったら
 見逃してくれるかと思ったんだけどなぁ…」
「夕美、お前…」
呼び止めようとするゼットに銃を向けてくる。その動作に躊躇いも戸惑いもなく
「夕美…!」
「……もう、知ってるんでしょ。私の事、全部」
「……」
「狂気の産物、心を捨てた殺人兵器」
「でも…それは!」
「強要されたから?生きる為…?でも、そんなの関係あるのかな
 私は殺した、沢山の命を、沢山の未来を奪った…それは許される事じゃない」
「だからこそ、貴方は償いをしようとしているのではないのですか?」
「ふふふ…そうなのかもね。でも、そんな物は自己満足でしかない
 所詮、私の罪が消えるわけじゃない」
「だったら…何で戦うんですか?たった独りで…」
「俺達は…お前の力にはなれないのか…?」
ミアの問い掛けも、ゼットの言葉も、今の美亜には届かない…
「……もう、いいの。私は、充分に生きた。
 ゼット…あの日、貴方に助けられてから…私はずっと幸せに生きてきた…
 それこそ、怖いくらいに…私は、私の罪を忘れようとしていた…
 こんな狂気の中で生きる、兄弟達がいたのに…」
「…ッ!!」
「……わかる?昨日まで一緒に笑っていた相手を、殺さなきゃならない
 そうしなければ、二人とも『廃棄』される…
 どちらかが生き残る為に、どちらかを殺す…そんな日常がここでは繰り返された…
 そう、私があの国で笑っている間もずっと…ずっと…」
「美亜殿…」
美亜の声は…震えていた
それは彼らの知らなかった美亜の真実、想像を遥かに越える苦痛の記憶
「これは…けじめ。都合の悪い真実から眼を背けて
 のうのうと生きてきた自分へのけじめ…本来ね、私にそんな資格なんてないの
 貴方達を仲間って呼ぶ資格なんて…貴方達に仲間って呼んでもらう資格なんて…」
「そんなものは!」「だから!!!」
叫ぶゼットに、再び銃が向けられていた
「だから……もう、さよなら…」
その言葉と共に、美亜の手から何かが滑り落ちる
それが弾けとんだ途端、辺りにはもうもうと煙が立ち込めていた
「うぉぁッ!!」「クッ、煙幕!」
「あいつらとの決着は私がつけなくちゃならないから…だから…!」
もうもうと立ち込める煙の中、美亜の声が一つ響いた
「美亜ッ!!!俺は…俺達はッ!!!!」
ゼットの叫びは、煙にかき消されるように、虚しく木霊するだけだった…

煙が晴れた時、そこに美亜の姿はなかった
「……これから、どうしますか」
暫くの沈黙の後、最初に口を開いたのはレッドだった
「どーするもこーするもねぇだろ!アイツをとっ捕まえて…」
「それは…無理だ」「あぁ!?時雨、何ほざきやがるテメェ!」
ウィンドは思わず声を荒げるが
それに怯む事もなく、俯いたまま時雨は答える
「次に彼女が何処に向かうか、私達にはわからない」
「あ?そんなもん、あいつらのアジトに決まってんだろ」
「そういう意味ではない!…その場所がわからないと言ってるんだ」
「何だと…?」
「聞こえなかったのか…私達にはその場所がわからない、と言ったんだ」
「どーゆー事だそりゃ」
「そのままの意味だ。奴等の本拠地に関する情報は全くない」
「全くって…ホントに何もねぇのか?手掛かりのカケラも?」
「ない。今思えば、この黒の家の場所も
 「見つけた」のではなく「教えられた」物だったのかもしれん」
「そいつはどういうこった」「ヤツの言葉を思い出せ」
視線の先には、クロイツェンの遺体
「ヤツは言った…ここでの生産は終了した、と
 だとしたら、私達のような邪魔者をおびき寄せる為にわざと情報を流した…
 と言う事も考えられる」
「なんだそりゃ…つまり俺達はまんまとエサに釣られたってわけか、えぇ!?」
「…正確には私が、になるな…お前達に伝えたのは私なのだから」
「それじゃあ…諦めるしかないんですか…?
 もう、美亜さんを助けてあげる事は出来ないんですか…?」
美里の言葉に、再び沈黙が襲う…もう、どうにもならないのか…?

「………行くぞ」「お兄ちゃん?」
ずっと黙り込んでいたゼットが、突然歩き出す
「おい…行くったって何処へ…」
「闇雲に探して、見つかる物ではありませんよ?」
スッと、背中を向けたまま挙げた手には、1枚の紙切れが握られていた
「師匠、何ですかそれ?」
「アイツが…美亜が置いてってくれた」
「美亜さんが…?」
「俺は確かめなくちゃならない
 アイツが何を考え、何を求めているのか…それに…」
「あのクソ野郎が言い残した兵器…あれも気になるしな」
「ええ、もしもあいつが宣言した通りの性能を持つとしたら…
 それこそ美亜さん1人でどうこうできる相手ではない」
「しかし、その情報が真実であるかどうかの保証はないぞ?」
「そうですよね…ひょっとしたら私達を離す為に…」
「そうかもしれない…でも、俺は美亜を信じる…」
(アイツの目は…死んじゃいなかった…
美亜…お前はまだ、「人」である事を捨てちゃいないんだよ…
本当に兵器に戻ったのなら…涙なんて、流しはしない筈なんだ…)


目指すは鉱山の町・アインベフ…
既に廃鉱となった鉱山が大量に並ぶその更に奥
最大の廃鉱であるグリフェンの大鉱山…
人が傲慢に荒らし尽くした大山のなれの果て…
本来なら誰も近寄る筈もないその場所に、ネクロシアのアジトはあった
「おーおー…いるわいるわ…」
ウィンドが緩やかな山肌の斜面から下を覗き込み、呆れるように呟く
「流石に本拠地…って感じですね」
「ま、これで正解の証明にはなったわけですがね」
「ありがたいような、そうでないような…と言った所だが」
「お兄ちゃん、どうするの?」
「時雨、他に侵入できそうな場所はないんだな?」
「あぁ、流石といった所だな。本道に繋がって居そうな坑道は殆ど潰されてる」
確認を取り、少し考えるように目を瞑る
「おいおい…考えるまでもねーだろうよ」「しかしな…」
「やれやれ、貴方らしくありませんね
 今は後の事を考えている場合ではないと思いますが?」
「そうですよ!いつもの師匠らしく、豪快にバーンと行けばいいんです!」
「おいおい…俺はそんなに後先考えてないように見えるか…?」
「あれ?割とそうじゃなかったっけ?」
「ミア…お前ねぇ…」
やれやれ、と思いながらも、ゼットは気付いた
何時の間にか、張りつめた気持ちが少し緩んでいる事
「そうそう、いつものお前らしく肩の力抜いて適当にやってりゃいいのさ」
呆れたように、ウィンドが苦笑いを向けてくれる
「間に合うかはわからないが、増援の手筈も打ってはおいた
 後は、やるだけだ。ここまで来たら一蓮托生、最後まで付き合うぞ」
そう言って、時雨もウィンクしてくれた
「私達も、覚悟を決めてここまで来たんです。今更後悔などするものですか」
「師匠!私はどこまでも師匠についていきます!」
「お兄ちゃん、行こう…!美亜さんを、連れ戻さなきゃ!」
そうだ…俺達はその為に、ここまで来た
今更、悩む理由は…無い!

「よっしゃ…そいじゃま、ひと暴れするかねぇ!!」『応!!』
気合を入れなおし、それぞれが身を躍らせる
美亜、待ってろ…俺達はしつこいぜ!!

今ここに、戦いの幕は切って落とされた!!

                             to be continued...
by Z_oldriver | 2008-01-03 20:04 | 長編?[そして「人」に還る日]
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